ビジネススーツの品質の良し悪しを見分けるためには、3つのポイントを見極めることが必要である
ではそのポイントをひとつづつ見ていこう。
ポイント①:生地を見極める
一般的なビジネススーツの生地の良し悪しは複合的な要素が多いため一概にはいうことはできないのだが、おおよその生地の見極め方は以下の通りである。
最初のうちは何が良くて、何が悪いのかの判断ができにくいとは思うが、一つの基準は触ったときの生地の滑らかさ。
2~3着のスーツの生地を触ってみて、より滑らかに感じるほうが良いものという基準になる。
そして、もう一つの基準は生地を少しつまんだ時の反発する力である。
しっかりと織られた生地はウールの質量も多いため、生地自体が復元する力が強い。
この反発力が強い生地を使ったスーツほど、一日着てシワになったスーツもハンガーに吊ることで元通りになるのである。
さらにいうと、生地をつまんだときの生地のヌルっとする感覚である。
このヌメリ感は滑らかさとも通じるが、これが多いほど良い生地といえる。
ポイント②:札やラベルを見極める
スーツ購入の際、ついている札や内ポケットのラベルなどに注目してみる。
そこには生地や裏地の品質の表示が明記されている。
表生地はウール100%であることが望ましいが、特に夏物についてはポリエステルの混紡により強度が増すので、上記の生地を見極めるで問題なければよしとする。
大切なのは裏地である。
特に裏地の中でも袖裏については、おおよその品質の良いスーツには、キュプラ(ベンベルグ)の裏地が使われる。
これによりジャケットに袖を通した時のすべり具合が格段に良くなり着心地が大きく変わるのである。
ポイント③:仕立てを見極める
仕立てについては以下のポイントを確認し、仕事の丁寧さを確認し一つの指標にしていただきたい。
まずは袖口の裏地と生地を縫い付けてある部分や、袖付け部分の内側であるが縫製工場により縫い方は違う場合もあるが、針目がより細かいほうが、よりほかの仕立て部分においても丁寧な仕事をしていると思われる。
参考までにジャケットの裾口部分については通常あまり細かく止めず、表地と裏地が動くようにゆるやかに縫われていることが多い。
以上の3つのポイントを見極め、よりよいスーツ選びの参考にしていただきたいと思う。
- Newer: シルバーウィークって老人週間っていう意味ではなかったのね(・・;)
- Older: 明日9月23日(水・秋分の日)は定休日です