- 2017-07-15 (土) 16:39
- 洋服の聖地を巡る旅(VISIT UK 2017)
RAC ロイヤルオートモービルクラブなるお宿。
前回のブログでもお話したが、ジェントルマンズクラブという施設である。
まずはジェントルマンズクラブとはどんなところなのか?
ジェントルマンズ・クラブとは、イギリスのエリート階級に属する人が
食事や社交を目的に使う会員制クラブであり、
紹介者がなければ会員にはなれないクラブである。
ロンドンにはこのようなクラブが50以上あると言われ、
そのクラブの歴史と格により、厳格なルール(ドレスコードなど)が設けられ、
特にその中でもRACは特に厳しいルールが採用されているクラブなのです。
特に平日には、スーツの着用が定められ革靴、ネクタイも必須。
このルールが守れ無いものは、
いかに首相であろうとも出入りすることは出来ないのである。
私どもが訪れた土日においては、少しルールは緩和され、
ドレスコードはカジュアルという基準になるのだが、
カジュアルとは言え、出入りの際にはジャケット着用、
デニム、スニーカーは常にNGなのである。
ということは、靴は何曜日でも革靴以外は認められず、
ジャケットも入り口を出入りする際には必ず必要である。
こんな厳しいルールがあるクラブ内には、
レストランあり、バーラウンジあり、ガーデンパーティーのできる庭あり、
プールやスポーツクラブありと様々な設備が建物内に凝縮されている。
もちろん、その施設内であればどのようなカッコをしていいわけではなく、
レストランやバーには同じドレスコードは求められ、
なおかつバッグの持ち込みも禁止なのだ。
日本ではなかなかここまで厳格なドレスコードに出会うことはない。
窮屈と言えばたしかに窮屈だが、
服装の大切さ、服装を統一することによるその場のステイタス感が保たれ、
服装のを正すことによる、社会的な責任感を作り上げているように思う。
通常、我々のような短期渡航者には足を踏み入れることの出来ないクラブではあるのだが、
今回、英国生地の超老舗マーチャントであるレアブラウンダンスフォード社のCEO
ジェームス・ダンスフォード氏の取り計らいにてRACへ宿泊することができたのだ!
一般的なホテルや宿泊施設とは全く違う雰囲気と趣を持つジェントルマンズクラブ。
ほんの少しではあるが、ドレスコード(服装)を重視する
英国のエリートビジネスマンの根底に流れるものの一端を垣間見たような気がした。
そして、世界のビジネスウェアのベースであるブリティッシュスタイルが
ドレスコードを通じて、秩序と、相手に対する敬意を表現する非常に大切な道具として、
現在まで、長く長く採用され続けてきた理由がわかったような気がしたのである。
つづく