最低限必要なパーツだけを残し、要らないものをそぎ落とした究極のシンプルコートを作成してみました。
ベースとなるデザインはコートの王道である、チェスターフィールドコートを用いました。
ちなみに本来のチェスターフィールドコートについて少しお勉強。
19世紀にチェスターフィールド伯爵が好んで愛用されたという説が有力であり、本来は上衿はベルベットで作成され、フロントのボタンは比翼仕立て(ボタンが前から見えないよう隠す仕立て)で仕立てられる最もフォーマルなコートなのです。
そんなドレスの要素が高いチェスターフィールドコートですが、可能な限りデザインをそぎ落としシンプルに作成してみました。
シンプルになればなるほど目立つのがそのコートの全体のシルエット。
そこで、パターンを見直し、より美しく着用できるシルエットに設定しました。
胸ポケットも廃し、余分なものは一切なくすっきりとしたデザイン。
ボタン位置もやや低く下げ、縦のラインを強調しました。
↑ダブルフェイスの生地で作成したので一見裏地に見えますがチョコレートブラウンのところは生地の裏側です。
もちろん、内側の仕立てにもこだわりました!
(おかげで内ポケットも無くなってしまいましたが…。)
コートの場合通常では裏地は必ずと言っていいほどつくものですが、あえて外すことにより通常裏地で隠れているところも露わになりグレードの高さが際立ちますね!
パッドもなく、タイトに作成しているため、フォーマルなシーンだけでなく、普段使いにもバッチリな一着です。
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