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「漁師さんの防寒具がスーツの起源?!」モテるビジネスウェアの着こなし講座04

前回までに、8割以上の日本人のビジネスウェアが間違った着こなしであること、
そしてそんなことがどうして起こったのか、
歴史の背景を振り返って書いてみました。

スーツは一朝一夕にできたものでないことは、
ここまで読んでいただいた方はお分かりかと思います。

では、ここからはもう少し
スーツの歴史を紐解いていきましょう。

スーツの原型は最初からビジネスウェアではなく
ごく普段着からはじまったものでした。

現在のように化学繊維がない時代に
コート(ジャケット)とトラウザーズ(パンツ)として、
寒い英国の気候に相応しい
防寒と丈夫さをあわせ持つ洋服として発生したのです。

その用途は乗馬、狩猟から普段着まで多岐にわたっていました。

デザインは現在のジャケットやパンツとよく似ていましたが、
その使用用途に応じて、
生地やディティールの仕様はそれぞれ異なっていました。

たとえば、最近、流行しているツイードの王様「ハリス・ツイード」の歴史をさかのぼると、
なんと漁師の服として出来た物であることがわかります。

今でこそレインコートなどのビニールやナイロンなどの撥水の生地が開発されていますが、
その当時はまだそのような生地は無く「ブラックフェイス」と呼ばれる、
毛足が長く極めて太くて硬い毛を持つ羊の毛を、
脱脂せずに職人の手によって織ることによって
撥水の効果を持たしたのがハリスツイード生地です。

この生地を使用して創られたジャケットが、
英国の北西に位置する「ハリス&ルイス島」の漁師達が
極寒の海に漁に出る時に着るコートだったのです。

日本に輸入されている「ハリス・ツイード」でもかなり分厚く感じますが、
ほとんどがフェザーウェイトと呼ばれ、
ハリスの中では薄いものに分類されます。

実際には、1.5倍ほどの厚さがあり、
仕立ててすぐには着用するのが困難な程、
相当な硬さを持つものです。

実際にその当時の漁師たちは、
出来上がったコートをしばらくの間軒先につるし、
風雨に晒し、適度な柔らかさになるまで放置したそうです。

また、このジャケットは漁師が親子三代に渡って着用すると言われるほど
頑丈な防寒具だったそうです。

このように見ると当初は防寒具の様相が強く、
熱が抜けにくい構造になっているため
動きやすく寒さをさえぎるためのものだったことがわかります。

実際に現在のスーツの夏生地で作ったものでも
夏の着用には適していないことがわかりますね。

「アメリカとヨーロッパの着こなしってこんなに違うんです!」モテるビジネスウェアの着こなし講座03

前回は
「日本のビジネスウェアの着こなしがおかしいのはあの国のせいだ!」
なんて過激なことを書きましたが今日はその解説をしたいと思います。
 
特に違いが解りやすいのはシャツの取り扱いです。

英国初め欧州ではシャツは肌着と定義されます。

なので上質で肌触りの良い綿の素材を使用し、
素肌で着ても不快にならないよう
内側に縫い目を出さない「巻き縫い」という縫い方をします。

もちろん肌着なのでポケットや前立などもありません。

ところが、アメリカのシャツはワークシャツが原点ですので、
丈夫な生地を使うシャツが多く見られます。

オックスフォード生地のシャツなどはその流れをくんだもので
素肌で着るのにはいささか固めの素材です。

ジャケットを着なくても様になるように、
フロントには前立が付き当然ポケットも付いています。

皆さんがお持ちの既製品のシャツは、
生地こそオックスフォードではないにしろ、
前立付き、ポケット付きではないでしょうか?

このような違いがシャツだけでなくスーツなどにも当然あるのです。

まずは本家、本元の欧州の洋服のルーツを知り、
どうしてそのようなルールになったのかを知ることが大切です。

その根底に流れるルールを理解した上で、
余裕を持った着こなしをすることが
本当のモテるビジネスウェアの着こなしなのです。

次回からはいよいよスーツのお話に入って行きます。
それではお楽しみに!

今日も最後まで読んでくれてありがとう!
感謝、感謝です。

「日本人の着こなしがおかしいのはあの国のせいだ!?」モテるビジネスウェアの着こなし講座02

ちょっと過激なタイトルでスタートした、
「モテるビジネスウェアの着こなし講座1-2」です。

洋服、特にスーツといえば欧州の文化であり、
英国が発祥なのは皆さんもよくご存知かと思います。

洋服の着こなしのルールやルーツを語る上で大切なのが発祥の地です。

例えば日本の民族衣装である着物。

お隣の国の中国や韓国にも似たような服装はあります。
日本人から見れば、着物か着物でないかなんて小学生でもわかりそうなもんですが、
欧米の方から見ればその区別はとても難しくなります。

洋服も同じく英国で完成され世界各国のビジネスウェアになる過程で、
その国の都合で様々な仕様の変更が起こります。

日本の場合、
太平洋戦争以降アメリカから多大な影響を受けて来ました。
もちろん洋服もそのひとつです。

日本人から見ればよく似た各国のスーツスタイルですが、
日本に伝わった洋服の文化は、
英国発祥ではありますが、アメリカのフィルターを通した、
合理的な考えかたがふんだんにちりばめられたビジネスウェアなので、
英国のそれとは明らかに違う箇所が多く見られます。

次回は「アメリカとヨーロッパの着こなしってこんなに違うんです!」をお送りします。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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